歯周病になると口臭が発生する?原因と対処法を解説!
こんにちは。名古屋市北区大曽根にある医療法人晃生会 光輪歯科です。
口臭があるかもしれないと不安になったことがある方は多いのではないでしょうか。口臭は非常に身近な問題で、他人の口臭は不快に感じるでしょう。
しかし、ご自身の口臭には気づきにくく、他人の口臭を指摘するのは心理的に困難です。
今回は、歯周病と口臭の関係について、原因や対処法を詳しく解説していきます。ご自身の口臭を確認する方法もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
歯周病で口臭が発生する原因とは?
口臭の原因はさまざまですが、多くはお口の中の問題によるものです。中でも、歯周病が原因になっていることが非常に多いです。
歯周病になると、歯周病菌が発生するガスによって口臭が発生するのです。歯周病菌が発するガスは揮発性硫黄化合物(VSC)と言われており、メチルメルカプタン・硫化水素・ジメチルサルファイドなどがあります。
加えて、歯周病がさらに悪化すると、歯周ポケット内で起こった炎症によって膿が出るようになります。血や膿の臭いが混ざり、強い口臭になるのです。
歯周病による口臭の特徴は?
歯周病になると発生する3種類のガスは、特徴的なにおいを発します。それぞれが不快な臭いを発するだけでなく、3種類の臭いと膿の臭いが混ざってさらに強烈な臭いになります。
3種類のガス、それぞれの特徴を解説していきます。
メチルメルカプタン
腐った玉ねぎのような臭いを発します。歯周病の臭いで最も代表的なもので、口臭の他にオナラにも含まれているガスです。
メチルメルカプタンは毒性が強く、口臭の原因となるだけでなく歯周病が悪化する原因にもなっています。
硫化水素
卵の腐ったような臭いを発するガスです。細菌の集まりである歯垢や、舌苔という舌表面の汚れからも発生します。
ジメチルサルファイド
生ゴミやキャベツが腐ったような臭いを発します。消化器系の疾患や肝臓の疾患でも発生する臭いのため、歯周病がない場合には他の疾患の可能性も考えられます。
口臭を確認する方法
口臭は自分では分かりにくいです。口と鼻は喉の奥で繋がっているので、口の中の臭いは常に嗅いでいることになり、嗅覚が口の臭いに慣れるためです。
口臭を確認する方法をいくつか紹介していきます。
唾液の臭いを嗅ぐ
最も簡単に実施できる方法です。口臭がある場合には、唾液にも強い臭いがあることが多いです。
手を清潔にした後に指で舌などに触れてみてから、臭いを嗅ぎましょう。
ビニール袋やコップに息を吹き込む
こちらもご自宅で行いやすい方法です。未使用のビニール袋や紙コップ、清潔なグラスに息を吹き込んで、すぐに自分で臭いを嗅いで口臭をチェックします。
第3者によるチェック
自分で分かりづらい口臭は、第3者に判断してもらう方法があります。信頼できる家族やパートナー、友人に確認してもらうと良いでしょう。正直に答えてくれる相手を選ぶことが重要です。
最も確実なのは、歯科医院で口臭があるか尋ねる方法です。歯周病や口臭でお悩みの場合は、一度相談してみてもよいでしょう。
デンタルフロスの臭いを確認する
使用後のデンタルフロスが臭うようであれば、口臭がある可能性が高いです。普段からデンタルフロスを使っている方であれば簡単にチェックできるでしょう。
口臭チェッカーを使用する
客観的に臭いの度合いを判断するのに役立つのが口臭チェッカーです。口臭チェッカーは家電量販店やWebで購入することができます。
口臭チェッカーに息を吹き込むことで、口臭の原因物質である揮発性硫黄化合物を測定し、臭いの度合いを数値化してくれます。口臭の程度を自分で知るのは難しいですが、客観的な数値として知ることができます。
歯周病によって口臭が発生したときの対処法
歯周病による口臭を改善するためには、歯周病の治療をすることが重要です。歯周病治療の方法と、歯周病で発生している口臭を緩和させる方法の2つに分けて解説します。
歯周病を治療して口臭を改善する方法
歯周病の治療では、歯科医院でのケアと自宅でのケアで、お口の中の歯周病菌をしっかり除去することがポイントです。
光輪歯科では、基本的に歯周内科治療で歯周病の改善を目指します。歯周病は、歯磨きがうまくできなくて発症する生活習慣病と、歯周病菌によって起きる感染症の複合的病因なので、2つにアプローチすることが重要です。
生活習慣病の治療としては、歯石除去とプラークコントロールの基本的治療を行います。感染症の治療としては、歯周病菌を内服薬で除菌、うがい薬で歯周病菌をコントロールします。
また、タンパク質を分解できる水(ポイックウォーター)でうがいして、口腔内の歯周病菌の増殖を抑えるのも効果的です。口腔内を清潔にし、歯周病の再発リスクを抑えられます。
基本的な治療を続けても歯周ポケットの深さが改善されない場合は、レーザー治療や外科的治療を行います。どちらを選択するかは、口腔内の状態を検査してから判断します。
以下では、一般的に行われる治療を、歯周病の進行度ごとに解説します。
軽度歯周病
まだ口臭もそれほど強くない段階です。歯茎の上に見えている歯石・歯周ポケット内の歯石の除去を行い、ブラッシング指導でセルフケアの質を向上させます。
口内の状況が改善されれば、自然と口臭も軽減することが多いです。
中等度歯周病
歯周病による口臭が発生するようになってきます。歯茎の上に見えている歯石・歯周ポケット内の歯石の除去、ブラッシング指導を行います。
必要に応じて、歯茎を切開して歯周ポケット内部の歯石や、感染した組織を取り除く歯周外科治療を行います。
重度歯周病
強い口臭が発生する段階です。歯茎の上に見えている歯石・歯周ポケット内の歯石の除去を行、ブラッシング指導を行い、必要に応じて歯周外科治療を行います。
保存が難しい場合は抜歯をして、入れ歯やブリッジなどの治療をします。残せる歯を増やせるよう、継続して歯周病治療を行います。
歯周病で発生した口臭の緩和方法
歯周病治療をすることが根本的な解決になりますが、治療を続けていても、歯周病が改善するには時間がかかります。そこで、口臭を緩和させる方法を紹介します。
丁寧に歯磨きをする
毎日の丁寧な歯磨きでしっかりと汚れを落とせるようにしましょう。特に、寝る前は唾液の分泌が減少し、お口の中の細菌が繁殖しやすい環境になります。就寝前と起床時は必ず丁寧に歯磨きするようにしましょう。
歯磨き方法のコツを知るためには、歯科医院のブラッシング指導を受けるとよいでしょう。
清掃補助用具を利用する
歯ブラシだけでは、全体の汚れの6割しか除去できないと言われています。歯間ブラシやデンタルフロス、1束になっているワンタフトブラシを使って、自分で効率的に汚れを落とせるようにしましょう。
ブクブクうがいをする
含んだ水を、歯や、歯と歯の間に強く吹き付けるように、ブクブクと強くうがいをします。光輪歯科では、洗口剤としてたんぱく分解水であるポイックウォーターを使用してうがいしていただいております。
よく噛んで食べる
しっかりよく噛んで食べることで、唾液の分泌が促進されます。臭いのもとになる汚れや細菌を洗い流す作用が働きやすくなります。
口呼吸ではなく鼻呼吸を習慣にする
正常な呼吸は鼻呼吸です。口呼吸が習慣になっていると、口の中が乾燥し臭いが強くなります。口呼吸から鼻呼吸に変えていけるように、意識して習慣づけましょう。
鼻炎等の疾患があって鼻呼吸が難しい場合には、耳鼻科を受診するようにしましょう。
舌も磨く
歯と同じように、舌にも汚れが付着します。舌に付着した汚れも口臭の原因になるので、舌ブラシや柔らかめの歯ブラシで舌も磨きましょう。
擦りすぎると傷めてしまう可能性があるので、10回〜20回程度、奥から手前に優しく擦るように磨いてください。
マウスウォッシュを使う
外出中など、歯磨きが難しい場合にはマウスウォッシュでうがいをするのも効果的です。歯磨きのようにしっかり汚れを落とすことは難しいですが、大きな汚れを取り除くことは可能です。
まとめ
歯周病になると、強い口臭が発生するようになります。強い臭いがあるガスが発生することが原因です。歯周病が進行すると、血や膿の臭いも混ざってさらに強烈な口臭になります。
歯周病にならないように予防することが大切ですが、歯周病になってしまった場合には、しっかりと治療をしましょう。歯周病はすぐには治らないので、口臭対策も実施しましょう。
歯周病の治療を検討されている方は、名古屋市北区大曽根にある医療法人晃生会 光輪歯科にお気軽にご相談ください。
当院は、歯を治すだけではなく患者さまの悩みを解決する医療を提供できるよう、診療を行っています。虫歯・歯周病治療を始め、ホワイトニングや審美歯科など、さまざまな診療に力を入れております。
名古屋市北区大曽根の光輪歯科はリラックスできる空間作り、患者様への心遣い、最新の設備でニーズに合わせた治療にこだわります。
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