口腔機能低下症について
年齢や疾患などによって口腔機能が低下し、食事や発話、口腔内の清掃などに問題が生じる状態のことを口腔機能低下症と言いいます。
口腔機能低下症は高齢者に多く見られますが、若年層でも起こり得る疾患です。
こちらでは、口腔機能低下症の簡易チェック表や原因、検査方法、予防法、治療法などについて解説します。
目次
口腔機能低下症って何?
まずはじめに、口腔機能低下症の症状について説明します。
口腔機能低下症とは、歯だけでなく、口の周りの筋肉や舌、唇、唾液の分泌など、口の中と口の周囲の働きが悪くなった状態のことをいいます。
この状態を放置しておくと、食べる、飲むといった動作が不自由になり、栄養が十分に摂れなくなり、健康面で悪影響が出ます。全身の筋肉が痩せ細り、最悪の場合は寝たきりの状態になる可能性もあります。
以下に口腔機能低下症の簡易チェックを記載しました。ぜひご確認ください。
口腔機能低下症の簡易チェック表
- •硬いものが食べにくい
- •口が渇く
- •よくむせる
- •以前より食事に時間がかかる
- •食べ物や飲み物をよくこぼす
- •滑舌が悪くなった
- •薬や物が飲み込みにくくなった
- •口の中が汚れやすくなった
上記8項目の中で、3つ以上当てはまれば口腔機能低下症の疑いがあります。
口腔機能低下症は意外と身近な存在です!
口腔機能低下症という言葉を聞いたことがない、自分は大丈夫だろうと思う方も多いのではないでしょうか。実は、口腔機能低下症は意外と身近な存在です。
以下は、歯科医院を受診した患者さんが口腔機能低下症にかかっていた年齢別の割合の調査データです。
- 70代:約80%
- 60代:約60%
- 50代:約50%
歯科医院を受診した患者さんを対象に行った調査なので、この患者さんたちは歯周病や虫歯などがある、または過去に歯周病や虫歯があった方です。口腔機能低下症は、虫歯や口腔内に異常がない人に比べて、歯科医院を受診する方の割合が高い可能性があります。この調査結果から口腔機能低下症は想像しているより身近なものだと分かるでしょう。
コロナ禍により、人と会話する頻度や外出が減り、口の働きが低下している人が多いことも影響しているといえます。
光輪歯科では、口腔機能低下症が簡単に検査できます。口腔機能低下症に不安がある方は、ぜひご来院頂き、検査してみてはいかがでしょうか。
どうして口腔機能低下症になるの?
次に、口腔機能低下症の原因について解説します。
口腔機能低下症の原因には、以下の4つが挙げられます。
それぞれ詳しく解説します。
- ① 加齢
- いわゆる「老化」が原因の場合です。
年齢を重ねるにつれて全身の機能が衰えるとともに口の働きも衰え、口の中の感覚や咀嚼力、飲み込む力、唾液の分泌などが徐々に低下していきます。人によって環境や身体の状態が違うので、衰えるスピードは異なりますが、運動やアンチエイジングをすることで加齢による衰えを抑えることができます。もちろん、光輪歯科でご指導できる予防法もあります。
- ② 虫歯や歯周病
- 虫歯や歯周病があると、しみや痛みを感じたりします。また、ふだん以上に口の中が汚れやすくなり、最悪の場合は歯を失います。歯を失うことで、今までより物が噛みづらくなったり、硬いものが歯茎に当たって痛みを感じたりして、徐々に硬いものを食べる機会が減るでしょう。その結果、食事が偏った食生活となり、口の機能が衰えることで、全身の衰えにもつながっていきます。虫歯や歯周病は治療をすれば治せます。歯を失ったとしても、入れ歯を作ることでしっかり噛めるようになり、衰えを予防できます。
- ③ 義歯不適合
- 義歯不適合とは、入れ歯が合っていない状態のことです。
歯茎の上に入れ歯をつけているので、入れ歯が合っていないと歯茎が痛んで腫れたり、傷ついて硬いものが食べられなくなり、偏った食事になります。その結果、口の機能が衰え、全身の衰えにつながります。
義歯不適合の場合は入れ歯の調整を行います。調整しても合わない場合は、新しい入れ歯を作ることで解決できるでしょう。入れ歯の調整や新調を行えば、以前より硬いものを食べることができ、十分な栄養摂取が可能です。
- ④ 全身疾患
- 全身のさまざまな病気が原因で、口の中の機能が衰える場合があります。病気だけでなく、薬の副作用や栄養が取りづらい状態など、複合的に関与する可能性もあります。
このような状態でも口の中を綺麗に保つことができ、衰えを予防する方法があります。
ご来院いただければ丁寧に指導いたします。
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