コラム

2024/12/05

小児矯正の種類とは?種類別の費用目安や選ぶときのポイント

小児矯正の治療をしている女の子

こんにちは。名古屋市北区大曽根にある医療法人晃生会 光輪歯科です。

小児矯正で使用する装置にはさまざまな種類があるため「何を選べば良いかわからない」という保護者の方も多いでしょう。

装置によって特徴が異なるため、お子様にあった種類を選ぶことが大切です。

この記事では、小児矯正の目的や種類、費用や選び方のポイントについて解説します。小児矯正を検討している保護者の方は、ぜひ参考にしてください。

小児矯正の目的

小児矯正を受けるために診察を受けている男の子
小児矯正は1期治療と2期治療に分けられ、それぞれで目的が異なります。

1期治療では、永久歯がきれいに生え揃うためのスペースを作ったり、顎の骨の成長を利用してバランスや形を整えたりする治療を行います。歯並びを綺麗にするための土台を整えることが目的です。正しい噛み合わせに整えることで、咀嚼機能や発音の改善も期待できます。

2期治療は、生え揃った永久歯をきれいに並べ、噛み合わせを整えることが目的です。1期治療で土台を整えておけば、2期治療での外科的治療や抜歯のリスクを軽減できます。

小児矯正は、子どもの歯並びや噛み合わせの問題を早期に改善し、口腔機能を向上させることを目的としています。

小児矯正の種類

小児矯正の種類のひとつである拡大床をはめる子供
小児矯正で使用される種類は、大きく以下の3つに分けられます。

・可撤式矯正装置
・固定式矯正装置
・顎外固定装置

装置の種類ごとの特徴を紹介するので、どのような装置があるのかを把握しましょう。

可撤式矯正装置

可撤式矯正装置は、取り外しができる装置です。歯磨きや食事の際に簡単に取り外せる点はメリットですが、装着時間が不足している場合は十分に効果が得られない可能性があります。

可撤式矯正装置の主な種類は、以下のとおりです。

・拡大床
・リップバンパー
・プレオルソ
・バイオネーター

それぞれの種類の特徴を解説します。

拡大床

拡大床は、ネジの力で上顎と下顎の幅を横に広げるために使用する装置です。広げる力は弱いため、長い時間をかけて少しずつ幅を広げていきます。

症状によって装着時間は異なりますが、1日12時間〜15時間が目安です。

リップバンパー

リップバンパーは、下顎の歯列を拡大するための装置です。唇や筋肉によって圧力がかかると歯列が狭くなるため、圧力を排除し舌の筋力で歯並びを拡大します。

装着時間が1日20時間と長い点や、小さい装置で紛失の恐れがある点は、デメリットになる可能性があります。

プレオルソ

プレオルソは、マウスピース型の装置です。口周りの筋肉のバランスを整えることで、歯並びの悪化を防ぎます。

簡単につけ外しできる装置で、装着時間は日中1時間と就寝中のみです。基本的に家にいる間のみ装着すれば良いので、お子様の負担が少ない矯正方法といえるでしょう。

バイオネーター

バイオネーターは、口腔内のプラスチック床の中心に取り付けられた拡大ネジで装置の幅を調整し、下顎の成長を促す装置です。出っ歯や受け口、深い噛み合わせになっている場合の治療に使用します。

装着時間は、1日10時間以上とされています。

固定式矯正装置

固定式矯正装置は、取り外しができない装置です。歯に矯正器具をつけて治療を行うため、可撤式矯正装置のように子ども自身で装置を取り外せません。

装着時間が不足することがないので効果が出やすいことはメリットですが、口腔ケアが難しくなるなどデメリットも存在します。固定式矯正装置の主な種類は、以下のとおりです。

・急速拡大装置
・リンガルアーチ
・タングガード
・クワドヘリックス

それぞれの特徴を詳しく解説します。

急速拡大装置

急速拡大装置は、上顎の骨の幅を大きく広げるための装置です。中心にネジがあり、手前から奥へ回して装置を横に広げて、顎の骨を拡大します。

2週間程の短期間で、急速に拡大させます。

リンガルアーチ

リンガルアーチは、歯の裏側に沿って通した針金を左右の奥歯と繋げた装置です。永久歯のスペースの確保や反対咬合の治療に使用されます。

歯の裏側に装着する装置のため目立ちにくく、痛みが少ない点がメリットです。取り外せないことにより、歯磨きをしても汚れが取りきれないデメリットがあります。

タングガード

タングガードは、前歯を押さないようにするための装置です。舌で歯を押してしまう癖があるお子様は、上下の噛み合わせが悪くなり、口が閉じにくくなるケースがあります。タングガードで舌の癖を防止することで、上下の前歯が噛み合う環境を作ります。

また、指しゃぶりなどの癖の改善も期待できます。

クワドヘリックス

クワドヘリックスは、歯の幅を広げる装置です。奥歯に器具を固定し、歯の位置をずらしてスペースを確保します。

バネの力を利用しながら緩やかに幅を広げていきますが、上顎自体の幅を広げられないため、拡大には限度があります。

顎外固定装置

顎外固定装置とは、頭部や首、顎やおでこに装置を固定して矯正するものです。顎の成長をコントロールするため、将来の外科的処置を回避できる可能性が高まります。

しかし、装着時に違和感があったり、目立ちやすかったりするなどのデメリットがあります。

顎外固定装置の種類は、以下のとおりです。

・上顎前方牽引装置
・ヘッドギア
・チンキャップ

それぞれの特徴を詳しく解説します。

上顎前方牽引装置

上顎前方牽引装置は、上顎の骨を前方に成長させるための装置です。口腔内の固定式装置と口腔外の着脱式装置、2つを繋ぐための専用のゴムで構成されています。フェイシャルマスクについているフックと口腔内のフックを引っ張り、牽引力で矯正します。

上顎前方牽引装置は、上顎骨が標準より小さく受け口になっている場合に効果的です。矯正期間は1年〜2年と長期ですが、上顎の成長を促進する装置のため後戻りが少ないメリットがあります。

ヘッドギア

ヘッドギアは、上顎の成長を抑える矯正装置です。口腔内の固定装置(バンド)と口腔外の装置(フェイスボー)で構成されており、主に、上顎骨の過成長が原因で出っ歯になっているときに使用されます。

ヘッドギアを使用することで顎の成長を無理なくコントロールでき、将来的な不正咬合を予防・改善する効果が期待できます。

チンキャップ

チンキャップは、下顎の成長を抑制させるために使用されます。頭部にかぶるヘッドキャップと、顎に装着するチンキャップ、2つをつなぐゴムバンドで構成されています。

主に、9〜15歳ごろの成長期の子供に使用され、受け口の改善などに効果的です。

小児矯正の種類別の費用目安

小児矯正の種類別の費用目安イメージ
小児矯正にかかる費用は、基本的に自由診療なため歯科医院やお子様の症状により異なります。また、装置の種類によっても異なるため、装置ごとの費用の目安を事前に把握しておくことが重要です。

ご紹介した装置の費用の目安は、以下のとおりです。

・拡大床:10〜30万円
・リップバンパー:3〜5万円
・プレオルソ:3〜20万円
・バイオネーター:5〜10万円
・急速拡大装置:3〜5万円
・リンガルアーチ:3〜5万円
・タングガード:2〜4万円
・クワドヘリックス:4〜6万円
・上顎前方牽引装置:5〜8万円
・ヘッドギア:3〜5万円
・チンキャップ:2〜4万円

装置の費用以外にも、診察料や調整料、保定装置代などがかかる点も留意しておきましょう。小児矯正にかかる費用は医療費控除の対象になる可能性があるため、領収書やレシートを保管しておきましょう。

小児矯正の種類を選ぶときのポイント

小児矯正の種類を決めるために説明を受ける女の子
小児矯正にはさまざまな種類があるため、子どもの年齢や歯並びの状態を考慮して選ぶ必要があります。ここでは、小児矯正を選ぶ際のポイントを、以下の3つに分けて紹介します。

・歯並びの状態で選ぶ
・年齢に合わせて選ぶ
・病気や障害の有無で選ぶ

お子様に合う種類が選べるように、事前に把握しておきましょう。

歯並びの状態で選ぶ

お子様の歯の状態によって、必要なアプローチが異なります。顎が小さく歯列の拡大が必要なお子様もいれば、上顎・下顎の成長を促進したり抑制したりしなければならないお子様もいるでしょう。舌癖が歯並びに影響を与えており、癖の改善を優先すべきケースもあります。

そのため、歯並びが悪い原因を把握し、状態に合わせて選ぶことが大切です。同じような歯並びでも、性格や体質、年齢によって適切な治療法が異なる場合があるため、歯科医師と相談しながら決めましょう。

年齢に合わせて選ぶ

子どもの年齢に合わせて小児矯正の種類を選ぶのも1つの方法です。小児矯正は6歳頃が一般的な治療開始時期ですが、対象年齢が幅広いため年齢あった種類を選ぶことが大切です。

例えば、幼児期の子どもは、矯正に慣れるために着脱可能な装置を選んだほうが継続しやすいでしょう。高学年の子どもの場合は治療への理解度が高まるため、24時間装着できる固定式の装置を使用しても効果が得られやすいです。

お子様の年齢に合わせて選ぶことで得られるメリットやデメリットがあるため、歯科医師と相談しながら決めると良いでしょう。

病気や障害の有無で選ぶ

病気や障害の有無も、選び方に影響します。病気の影響で口腔内の皮膚が弱い場合や刺激に敏感な特性を持つ子供は、長期間の装着がストレスになる可能性があります。

外せないことによってパニックを引き起こす可能性もあるため、子どもの特性によって種類を選ぶことも大切です。

まとめ

小児矯正できれいになった歯を見せて笑う姉妹
この記事では、小児矯正の目的や種類、費用やメリット・デメリットについて解説しました。

小児矯正はさまざまな種類があるため、子どもに合った装置を選ぶことが大切です。年齢によっても適切な種類が異なるため、歯並びが気になった際は早めに歯科医院で相談しましょう。

小児矯正を検討されている方は、名古屋市北区大曽根にある医療法人晃生会 光輪歯科にお気軽にご相談ください。

当院は、歯を治すだけではなく患者さまの悩みを解決する医療を提供できるよう、診療を行っています。虫歯・歯周病治療を始め、ホワイトニングや審美歯科など、さまざまな診療に力を入れております。

ホームページはこちらお問い合わせも受け付けておりますので、ぜひご覧ください。

名古屋市北区大曽根の光輪歯科はリラックスできる空間作り、患者様への心遣い、最新の設備でニーズに合わせた治療にこだわります。

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